企業研修をやるときのこだわり!!!
今日は4件の打合せと2件の会議があって、やっと先ほど最後の会議が終わって終電で家に帰っています!!
実はこの6件の打合せ&会議の他に、午前中は某企業で研修もやってきました!
毎回研修をやるときは、その企業の営業サービスを把握した上で話をしています!
今日は
「これだけは知っておきたい医療業界のポイント」
というタイトルで話をすることにしました。
最近ブログでも書いたように、自分のやりたいビジョンとしては大きく3つあります!
研修は
「③医療をよくしようとしている人や企業を手伝いたい!」
に該当して、めちゃくちゃ楽しみながらやっています!!
いつも研修をするときはその研修の目的を決めることを大事にしていて、今回はヘルスケア業界の初心者レベルからとの注文だったので、こんな感じで目的を考えました!
で、目的を決めてから話す内容を整理して、事前にもらったアンケートもふまえて、医療業界の現状から新しい流れまでをコンパクトな時間で話すことにしました!
幹部クラスも含めた約50人の中で、誰一人退屈な感じもなく、時には笑いもあり自分も楽しみながらやらせてもらいました!
やっぱり研修や授業は楽しいなぁ!
なにげに研修とか授業を始めたのが大学生の19歳の時だから、今年でキャリアが18年目なんだと気付きました!!!
今日の研修の受講アンケートが明日かあさってには返ってくるはずなので、楽しみです!
アンケート結果も参考に日々ブラッシュアップし続けます!!!
医師+αが集まる飲み会で刺激をもらいました!!
今日はまた新しく集まったコミュニティの飲み会でした!!
医師ばっかりの6人が集まったのですが、びっくりすることに6人とも医師+αを楽しんでいるメンバーでした!
ある医師は海外旅行を楽しみながら日本にいるときにバイトを固めてやって、また海外旅行に行く生活。
ある医師は臨床医をしながら産業医のキャリアも高めていて、その他にベンチャーにも関わる生活。
ハイパーな医師に囲まれて、おいしい肉も食ってめちゃくちゃ刺激をもらいました!
自分以外の5人の医師とも自分より若かったんですが、最近はフルタイムでない働き方をする医師も増えてきているそうです!
関西ではフルタイムでない働き方をしている医師は全員知り合いみたいな感じだったので、東京で流行ってきている流れなのかも。
次回は寿司会をやる予定です!!
やってることや、やりたいことの言語化は大切ですね!
最近、「加藤先生はどこに向かっているのか?」って言われていることがめちゃくちゃ多いです。
厚労省を辞めてから
デジタルハリウッド大学とかヘルスケアビジネスとかDMMサロンとか遠隔診療の講演とか人工知能の話とか医療ベンチャーの協会とか色々やってて、眼科医もやってるみたいだけど、結局どこに向かってるんですかと。
自分としては何らかか一貫してやってるのでブレたりはしてない感じだったんですが、そういう意見が出るということはやっていることが散らばって見えてるってことだし、ちゃんと言語化しないとと思っていました!
やっぱり本人はわかっていて良くっても、他の人に言葉として伝えられないとダメですね。
今回のタイへの出張で6時間のフライトがあって、強引に普段の生活から切り離されていたら、自分のビジョンを言語化できました!
自分のやりたいこととしては大きく2つです!!
①目の健康な社会を作りたい!
元々自分は、「失明する人を1人でも減らしたい」という思いから眼科医になりました!
失明を減らしたいってところから、日本の中途失明原因の1位の「緑内障」を専門として臨床をやってます!
眼科医はとても大好きな仕事で、臨床だけでなく、教育や研究の3方向から目の健康な社会を実現したいって思っています!!
教育は眼科医だけでなく、眼科業界でない人に向けた教育が専門で、講演や研修だけでなく、レジデントノートの連載や本をたくさん出してるのもこの分野です。
研究は眼科の遠隔医療や人工知能、あと、眼科教育プログラム開発をやってます!
そして、何やってるのかと思わせてる最大の原因はこの2つ目です!
②医療をよくしようとしている人や企業を手伝いたい!
自分はひょんなことから厚生労働省で働いて、自分が制度とか作ったり法律を作るのに関わったり、将来の医療の方向性を考えないとダメな状況に置かれて、半ば強引に医療制度や医療政策にくわしくなりました。
詳しくなるまでの過程は本当に大変で、それこそ厚生労働省では兼業規定で医師はやらなかったので、24時間365日官僚として医療制度や医療環境をよくすることだけを考えてました。
医療環境はまだまだよくなるし、そのためのベンチャーやプロジェクトとかはたくさんあるんですが、医療は「岩盤規制」って言われるように規制が多いです。
これっていいのではって思ってやってみても、実は何らかの規制に引っかかってるってことも大いにあります。
そのため医療をよくしようとしている人や企業に規制の多い医療業界で、医療制度や今後の医療の方向性(医療政策)などをわかりやすく伝えて、一緒に医療をよくすることをしたいってのが自分の2つ目のやりたいことです!
この2つが自分のやりたいことで、なんだかんだ2つともいい感じになってきてて大変なこともたくさんですが、充実してます!
やっぱり言語化は必要ですね。
「何をやってるのか」ってところもですが、「この人は何を自分に提供できる人なのか」ってことも伝えることができますし。
よーし、また明日から頑張ろう!!!
タイのメディカルフェアに参加してきました!
ちょうど先ほどタイから帰ってきましたー!!
実は木曜日から1泊3日の強行日程でタイに行ってきました!
目的の一つはタイの国際展示場みたいなところで開催されていたメディカルフェアです!
眼科の遠隔医療に使えるデバイスってないかなぁと探して来ました!!
それで会場で見つけたのがこちら!
日本でもニデック社からVersacamとして販売されている手持ち眼底カメラです!
この手持ち眼底カメラ自体は日本でも使われているんですが、日本ではまだ販売されていない新製品が2つ発表されていました!!
一つはこの「手持ち眼底カメラを支える台」で、もう一つはなんと「細隙灯アタッチメント」です!!
支える台があることで、患者さんは顎を乗せて固定してもらえるし、撮影側は手ブレを抑えることができます!
また、細隙灯アタッチメントがあると、今まで撮影できなかった白内障などの病気を起こす水晶体の撮影ができます!!
早く日本でも取り扱いができるようにと思ってます!
あと、タイ自体も仕事の合間でタイ料理とか堪能して来ました!!
最後に思い残すことがないようにフライト前もマンゴーとシンハビールを飲んできたり。
このタイの出張で眼科の遠隔医療に役立つアイデアももらえて、めちゃくちゃ有意義でした!!
ちゃんと学んだことの還元をします!!!
【論文】 眼科遠隔医療での糖尿病性網膜症スクリーニング(Clin Ophthalmol. 2017 Aug 14)
実は最近あまり講演をしていないんですが、遠隔医療の中でもDtoD(医師と医師をつなげる)の遠隔医療が自分の研究テーマです!
ちょうど2年くらい前(2015年10月)に株式会社エクスメディオで
医師が眼科専門医に相談ができるDtoD診療支援サービスの『メミルちゃん(眼科コンサルト)』の開発をしました!
厚生労働省の出向中は研究が止まってしまっていたのですが、最近やっと研究が再開できそうです。
ということで今回取り上げるのが、2017年8月14日にでたこの論文です!
Telemedicine for diabetic retinopathy screening using an ultra-widefield fundus camera. (Hussain N et al:Clin Ophthalmol. 2017 Aug 14)
自分がやろうとしていたことの一つが厚労省の出向中にやられてしまっていた・・・
眼科の最新医療機器の一つでOptos200Tx という眼底カメラがあります。
これがめちゃくちゃすごい眼底カメラで、今までの眼底カメラは「眼底」の一部しか見ることができていなかったんですが、
Optos200Txはなんと眼科医が診察する眼底検査と同じくらいの範囲の眼底写真が撮れるんです!なので今までの眼底カメラと違って「超広角眼底カメラ」と言われています!!
今回の論文ではこの超広角眼底カメラのOptos200Txを使って糖尿病患者さんのスクリーニングをしようという論文です。
<今回の論文の結論>
・アラブ首長国連邦の私立病院の内分泌科を2015年4月~2017年1月までに受診した1024人の糖尿病患者に対して看護師が超広角眼底カメラを撮影
⇒眼科医と遠隔医療を行って糖尿病網膜症をスクリーニング。
・糖尿病網膜症の割合は9.27%(95人:165眼)
・糖尿病網膜症の内訳
軽度の非増殖性糖尿病網膜症(NPDR):114眼(69.09%)
中等度の非増殖性糖尿病網膜症(NPDR):32眼(19.39%)
重篤な非増殖性糖尿病網膜症(NPDR):6眼(3.64%)
増殖性糖尿病網膜症(PDR):13眼(7.88%)
<コメント>
この論文で行われている
「糖尿病の患者さんに対して超広角眼底カメラで眼底撮影⇒眼底写真を眼科医に送って糖尿病網膜症をスクリーニングする」
モデルは、本当に早く日本でも始めたいと思っています!
ただ、この超広角カメラOptos200Txが高いんです!定価で1台1500万円くらい。
眼底写真撮影が56点+広角眼底撮影加算で100点の156点(1560円)なので、
眼底カメラの元をとろうとすると1万人くらい写真を取らないといけないということでなかなか導入が進んでいません。。
超広角眼底カメラOptosを使ったDtoD眼科遠隔医療はまだまだ可能性があります!!!
今回の論文はこちら
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28860696
【論文】 田舎と都会の家庭医における遠隔診療の利用状況は?(Telemed J E Health. 2017 Aug 14)
遠隔診療に関する法整備など基本的な話は今までもこのブログでしていたんですが、
論文ベースの学術的な話って全くできていなかったなぁと思い、今回からブログで遠隔診療に関する最新論文に関してもコメントしていこうと思います!
医師は医学論文を探そうとすると「Pubmed」ってサイトでキーワードを入れて論文を探すのですが、せっかくなので「2017年8月1日~本日まで」の約1ヶ月で検索をしてみました!
検索結果は・・・「138件」
この中から選んだ今日の論文はこれです!
Rural Family Physicians Are Twice as Likely to Use Telehealth as Urban Family Physicians.
(Jetty A et al:Telemed J E Health. 2017 Aug 14)
遠隔診療をする場面の話として、「都会」か「田舎」かと分類して話すことがあります。
「都会」では主に仕事に忙しいビジネスマンが対象で、通院が大変なのでその負担を減らすために遠隔診療を使うというイメージです。
一方「田舎」ではそもそも病院やクリニックなどの医療機関が遠かったり、通院時間がかかったりすることを解決するために遠隔診療が行われているというイメージです。
今回の論文では、アメリカにおける田舎と都会の家庭医の遠隔医療の利用に対する認識や使用頻度について評価をしています。 調査は5000名の家庭医を無作為サンプリングして行われていました。
<今回の論文の結果>
・アンケート実施は5000名の家庭医のうち31.3%。83%が都会で17%が田舎だった。
・田舎の家庭医は都会の家庭医と比較して遠隔診療を使用する可能性が2倍(22%対10%)
・田舎の家庭医は患者を専門の医師につなげる使い方をしていることが多かった。
・田舎の家庭医は診療の責任問題のために遠隔診療を行わないということは少ない
<今回のまとめ>
遠隔診療は地方の患者さんが地元を離れずに専門家の診察を受けることも可能な診察方法です。
地方の医師にとっても、専門の医師が遠隔診療によって地方の患者さんを診察する場面を見ることで、今までは専門の医師に直接会わないと学べなかった「専門的な診察やその診察の考え方」を学べるいい機会になると思います!
今日取り上げた論文に興味を持った人はこちらから
日本医療ベンチャー協会(JMVA)設立記念総会
本日は理事を拝命している日本医療ベンチャー協会(JMVA)の設立記念総会でした!
厚生労働省からは大臣官房の椎葉審議官、
経済産業省からは、前ヘルスケア産業課長で今は内閣官房 健康医療戦略室次長も兼任している江崎政策統括調整官に来賓のご挨拶をして頂きました!!
そのお偉い方々に混じって、自分は
「日本の医療ベンチャーの全体像」
という発表を!!!
この日のために医療ベンチャーマップもアップデートしました!!
150名を超えるベンチャーや企業の方に集まってもらって、協会として本当にすばらしい離陸となりました!!
この協会はもともと昨年から任意団体として始めていたもので、勉強会は計10回200社以上の企業に参加してもらっていました。
このような形になってとても感慨深いです!!
役立つ会&交流できる会にしていこうと思いますので、
引き続きよろしくお願い致します!!
◎一般社団法人 日本医療ベンチャー協会(JMVA)
http://jmva.or.jp/