2024年、医師の未来を考える

遠隔医療や人工知能など様々なテクノロジーが当たり前になる未来、医療の現場はどのように変わっていて医師はどのようなキャリアや働き方をするのだろう。未来の医療を予測するのでなく「予報」していきたいと思います!

【論文】 眼科遠隔医療での糖尿病性網膜症スクリーニング(Clin Ophthalmol. 2017 Aug 14)

 

実は最近あまり講演をしていないんですが、遠隔医療の中でもDtoD(医師と医師をつなげる)の遠隔医療が自分の研究テーマです!


ちょうど2年くらい前(2015年10月)に株式会社エクスメディオで

医師が眼科専門医に相談ができるDtoD診療支援サービスの『メミルちゃん(眼科コンサルト)』の開発をしました!

 

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厚生労働省の出向中は研究が止まってしまっていたのですが、最近やっと研究が再開できそうです。

 

ということで今回取り上げるのが、2017年8月14日にでたこの論文です!

 

Telemedicine for diabetic retinopathy screening using an ultra-widefield fundus camera. (Hussain N et al:Clin Ophthalmol. 2017 Aug 14)

 

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自分がやろうとしていたことの一つが厚労省の出向中にやられてしまっていた・・・

 

 

眼科の最新医療機器の一つでOptos200Tx という眼底カメラがあります。

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 これがめちゃくちゃすごい眼底カメラで、今までの眼底カメラは「眼底」の一部しか見ることができていなかったんですが、

Optos200Txはなんと眼科医が診察する眼底検査と同じくらいの範囲の眼底写真が撮れるんです!なので今までの眼底カメラと違って「超広角眼底カメラ」と言われています!!

 

今回の論文ではこの超広角眼底カメラのOptos200Txを使って糖尿病患者さんのスクリーニングをしようという論文です。

 

<今回の論文の結論>

アラブ首長国連邦の私立病院の内分泌科を2015年4月~2017年1月までに受診した1024人の糖尿病患者に対して看護師が超広角眼底カメラを撮影

⇒眼科医と遠隔医療を行って糖尿病網膜症をスクリーニング。

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・糖尿病網膜症の割合は9.27%(95人:165眼)

 

・糖尿病網膜症の内訳

       軽度の非増殖性糖尿病網膜症(NPDR):114眼(69.09%)

  中等度の非増殖性糖尿病網膜症(NPDR):32眼(19.39%)

       重篤な非増殖性糖尿病網膜症(NPDR):6眼(3.64%)

       増殖性糖尿病網膜症(PDR):13眼(7.88%)

 

<コメント>

この論文で行われている

「糖尿病の患者さんに対して超広角眼底カメラで眼底撮影⇒眼底写真を眼科医に送って糖尿病網膜症をスクリーニングする」

モデルは、本当に早く日本でも始めたいと思っています!

ただ、この超広角カメラOptos200Txが高いんです!定価で1台1500万円くらい。

眼底写真撮影が56点+広角眼底撮影加算で100点の156点(1560円)なので、

眼底カメラの元をとろうとすると1万人くらい写真を取らないといけないということでなかなか導入が進んでいません。。

 

超広角眼底カメラOptosを使ったDtoD眼科遠隔医療はまだまだ可能性があります!!!


今回の論文はこちら
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28860696