ヘルスケアビジネスの新戦略 ~加藤浩晃の頭の中~

未来の医療はどうになっていくのか、そして医師の未来はどうなるのか。AIやIoTなどの第4次産業革命のテクノロジーによって医療現場は『医療4.0』として大きく変わります。加藤浩晃が未来に向けて考えていることを書くブログです。

「ヘルスケアビジネス研究会」の価値と自分の想っていること

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ヘルスケアビジネス研究会のメンバーが200人以上になった話は以前にもしたと思うんですが、1年で200人の人と関われるとは当初思っていませんでした。

 

本当に多くの人と知り合えてつながれたことがうれしいし、ヘルスケアビジネス研究会を始めて1年たって、最初に価値として考えていたことと、やりながらだんだんわかってきたことや自分の想っていることを書こうと思います。

  

ヘルスケアビジネス研究会は、元々、福井出身で大学時代には静岡、京都で医師をしていた自分のような、「東京以外に住んでいる人」のために作ったサロンでした。

  

具体的にどういうことかと言うと、東京以外では周りで医療・ヘルスケアで新しい取り組みをしようと考える仲間がなかなか見つからないし、それに関するような勉強会もほとんどない環境のため、ヘルスケアビジネス研究会内で知り合いができたらいいなということを思っていました。

 

また、自分が京都で医師をしていたときや静岡で大学生として暮らしていた時に、東京っていろいろな勉強会がたくさんあっていいなと思ったことから、東京で行う勉強会をリアルタイムに動画配信できるようにも考えました。

 

具体的にはFacebookFacebook Live という機能があるので、それを使って東京で行う勉強会のイベントを生中継して、そして中継が終わった後は動画として Facebook 上で保存することにしました。

  

東京以外の人が東京に来た時に、「ヘルスケアビジネス研究会に参加している」と言うと、”同じ高校出身”ぐらいな親密な感じで一気に打ち解けて仲間意識が持てたらいいなというふうに考えていました。

  

元々、このように東京以外の人を中心に考えたサロンだったんですが、

いざヘルスケアビジネス研究会を始めて見ると東京に住んでいる人にもたくさん参加してもらえて、東京の人に対しても価値を提供しないとと考え始めました。

  

そこで考えたことが2つです。

 

1つは、他の勉強会ではなかなか聞かない話だったり、ヘルスケアビジネスと直接関係ないんじゃないのと思える話だったり、半年ぐらい先に流行るんじゃないかなと思うような話を、月一回の勉強会ではとりあげることにしました。

 

この1年で実際に行ったものだと、

厚生労働省経済産業省の官僚の人が講演で来てくれたり、

ストレングスファインダーやコミュニティ形成といったヘルスケアビジネスに直接関係ないんじゃないのかなと思うような内容だったり、

自費リハビリテーションブロックチェーンに関することは流行する半年ぐらい前にはサロンの勉強会で取り上げることができたかなと思っています。

  

かっこよく「ここでしか聞けない話」と言っているけど、実際は自分がその時に一番聞きたい話をお願いして来てもらっていて、自分が一番勉強をさせてもらっている感じになっています。

本当に毎月いい人に講演に来てもらえてとてもありがたいです。

  

このような「ここでしか聞けないコンテンツ」というのは一つのメリットなんですが、

リアルに勉強会に参加することで、もう一つのサロン最大の価値があります。

  

それは「サロン内の良質なメンバーと知り合いになってつながれる」 ということです。

  

ちょっと話が脱線すると、

イノベーションという言葉が最近よく使われていて、「技術革新」って日本語があてられていたりするんですが、イノベーションって技術に限定したものでは決してないと思っています。

  

イノベーションは「新しい価値を創造すること」と自分自身はとらえていて、新しい価値を創造するためには、何かと何かが組み合わさったり、誰かと誰かが出会ったりすることが必要と考えています。

 

経済学者のシュンペーターイノベーションを「新結合(New Combination)」と表現していて、自分も技術革新というよりもイノベーションのイメージに近いと思っています。

 

話を戻すと、「サロン内の良質なメンバーと知り合いになってつながれる」 というのがサロンの一番の価値です。

 

自分は医療の業界で新しい価値を提供しようとしている人たち同士をサロン内で「お見合い」させています。

 

お見合いパーティーの司会、もしくは、“お見合い仲介のおせっかいおばちゃん”的な形で、「あなたはあの人と会うと良い」とか「同じようなことを目指してる人としてあの人がいる」とかって形でサロンイベントの参加者と参加者を紹介しています。

 

特に初めてイベントに来た人には、積極的に自分が仲介になって人を紹介する機会を作っています。

このような「良質なメンバーとつながれる」ことを大事にしているので、

月一回のイベントの構成としても、実際の講演の始まる前の30分間は交流時間として人同士がつながるようにと考えています

 

 

自分は一言で言うと

イノベーション・カタリスト」

になりたいみたいです。

 

カタリストというのは「媒介者」ということで、

自分が媒介することで、新しい価値を創造するイノベーションのきっかけになってほしい思っています。

  

講演の前の交流時間だけじゃなくって、勉強会の後に毎回懇親会を設定していて、懇親会ではお酒も入ってさらにお互いのことを知ることができます。

 

自分自身もサロンで大企業の人に自分がやっている AI 医療機器ベンチャーの話を飲みながらしていたら、「ぜひもっと詳しく教えてほしい」と言われて NDA(秘密保持契約) を交わしてオフィシャルな仕事に発展したりしたことがあります。

また、サロンメンバーの中では事業提携や資金調達の話や法務や税務などの関係性が生まれたりしているところもあります。

 

こういう「つながり」がしっかり進むために自分が気を付けてることも2点あります。

  

1つはサロンを紹介制もしくは審査制としていて、 価値観や目線の高さが違う人は決してサロンに入ってもらわないと決めていることです。

(3割くらいの入会をお断りしてます)

  

これは自分がいろんな勉強会に行って名刺交換をしても、この名刺交換って意味あるのかなと思ったりしたことがあったためです。


サロンでは入会をする時に審査制にすることで、誰よりも自分が知り合いになりたい人、この人をサロンメンバーに紹介したいなと思う人を新しいメンバーとして招待することにしています。

  

2つ目は自分が200人のサロンのメンバーのことをしっかり知っている、どんな人なのか把握しているということです。

 

実は初めて言うんですが、サロンメンバーの人のことはどんな人なのかエクセルシートで200人分まとめています。(やめている人もいるので200人以上!)

 

書いてるのは、何やってる人なのかや、どういうことを求めてサロンに入ってきたか、誰の紹介だったか、今の繋がりなどです。

 

本当にサロンで関わった1人1人のことを「仲間」と思っているので、

この人とこの人が本当は出会うといいなとか、この人が来たらこの人と紹介したいなとか自分で勝手に考えていたりします。

 

これから月1回の勉強会以外でもサロンの人と交流して、相談があったら相談にのれたりする機会も増やせたらと思っています。

  

それだけでなく、ヘルスケアビジネス研究会自体はコミュニティーとして、まだまだ成長段階でどうしたらいいか日々考え続けてたりもします。

 

いま自分が考えていることはこのブログに書いたことなんですが、ぜひぜひこういう風にして行くといいよとかこういうのもいいんじゃないかなとか一緒に成長を考えてもらいたいです。

 

自分は関わった人が一人でも喜んでくれて、そして誰かの役に立っていけるようにと思っています。


そういう繋がりをできたら、紹介したところ同士がつながって新たな価値創造に進んでいくのを見ていたら、自分はそれを肴にして美味しいお酒が飲める人間みたいです。

 

ヘルスケアビジネス研究会は審査制にしていることからもわかるように

人数を増やすことを目的にしていません。

 

何人であっても、関わる人みんなが好きな場所と思ってもらえたらいいなと思っています!

 

だーっと書いていたらかなりの文量になってしまいました。

長くなっちゃいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます!!