2020年はデジタルヘルス元年から早10年
こんにちは、加藤浩晃です。
1週間に5件くらいずつは、メールやFacebookメッセージなどで「医療・ヘルスケア×ビジネス」の新しいサービスのアイデアの相談をされているんですけど、
最近の傾向としてとても強いのが2点。
①同じようなアイデアの相談が多い
②今までにそのアイデアは実行されていて、うまくいかなかった過去の歴史が知られていない
ということ。研究でいうと①は時流もあるので仕方ないのです(頭のいい人が同じ材料で考える結論は似ているため)が、②はPubmedで今までどのような研究が行われていたか調べずに研究を始めるのと同じです。
厳しく言うと、新しいアイデアのない「車輪の再発明はムダ」と感じています。
ただ、これは「医療/ヘルスケア×ビジネス」の領域でPubmedのような情報のストックがないため。
そもそも、デジタルヘルスが日本で「デジタルヘルス元年」と言われ出したのは2010年。
GEとインテルがデジタル医療領域の合弁会社としてGEヘルスケアを作って、CEATECでGEヘルスケアジャパンが展示をしたり、12月にキャノンが京都大学に5億円の寄付をして先端医療機器開発センターを設立したり。
経済産業省が策定した産業技術のロードマップである「技術戦略マップ」の2010年版には医療機器分野があって、そこで『2030年のくらしと医療機器』としてデジタルヘルスがあるくらしが考えられています。
経済産業省のヘルスケア産業課も2011年7月にできました。
2030年に向けた次の10年のためにも、2010年からの10年でどのような取り組みがされ、進んだもの/進んでいないもの、そしてその背景を整理する必要があると感じています。
当面は連絡を頂いた人や企業の相談には、自分のやれることとして、しくしくと対応していこうと思っています。