能力主義の違和感と多様性。
先日、Twitterでこのようなやり取りをして、ずーっと気になって考えていました。
多様性と勝負という話。
ちょっとだけ考えがまとまってきたので記録のために書いておくと、自分が感じているのは「能力主義の違和感」なのだと思います。
というのは何かというと、
勝負に勝てる「能力」も、それを育てる環境も、努力できるかどうかも、全部「たまたま」だと思うからです。
親ガチャというか、運と言うか。
身内の例なんですが、自分の母親は今、多くの人に会って冷静に考えてもかなり「賢い」し、「頭の回転が早い」人だと思います。
しかし、「何が成功か」というのを、一旦、給与や学歴とかとすると、ぜんぜん給与も低いですし、学歴もないです。
福井の田舎で生まれて、貧乏な家だったのでまんぞくに勉強させてもらう環境もなく、そして、女の子だからと言って満足に希望した高校も受けさせてもらえず、就職につながるからと商業高校に進んで、そして20歳ちょっとで結婚している。
高卒だから就職しても給与は低かったですし、自分が中学か高校のときに母親が某職業になろうとしていたのですが、それは「大学卒業資格」が必要なので、大学に行くところから始めないと・・・と言っていたのを覚えています。
そう言えば、自分の父方のおばあちゃんも、福井のもっと田舎出身で、自分が小学校で「ひらがな」を学ぶときに一緒に「あいうえお」を書いて学んでいて、
それまでもちろん話すことはできるのですが、文字を書けませんでした。
ただ、文字とかは書けなくて、自分よりも書けるようになったのは遅かったけど、(文字が書けるようになって、ひらがなばかりでもらった手紙はうれしかった。)、やはり聡明だったのを覚えています。
何が勝ちで、何が負けかということで、自分の母親もおばあちゃんも「幸せ」ではあると思うので、いいと思うのですが、
既存の価値観の勝ち負けっていう、たぶん「給料」や「学歴」とかっていうのは、
本当にたまたま、能力や環境や努力できることが一致した結果なのではないかと思っています。
自分も親がちょっと年を取ってからの子どもだったので、逆に言うと、貧乏な家でしたが、子どもがいない期間が長くて貯金がたまったため、そして待ちに待った子どもということで教育にもお金を使ってもらえたので今があると思っています。
自分が「多様性」について考えるのは、多くの人が「幸せ」だとやはりいいなと思っているからです。
自分一人しか幸せな人がいなくても楽しくないですし、困っている人は少ない方がいいんじゃないかという単純な理由です。
まだまだ現時点での未熟な、粗い考えかもしれないですが、考えの記録として残しておこうと思います。
2022年について考える。今日からリ・スタート。
とても久しぶりの投稿です。
Twitterでも短くて書ききれなくて、noteでもそんなちゃんとした文章じゃなくて、
「本当に自分が思っていることをつらつらと書く」ってことを考えたらブログに戻りました。
どこかに書き残しておきたいんですよね。自分の粗い気持ちを。
今は40歳になっちゃったんですが、もう10年前のことって写真を見ても同じようには思い出せなくて、
2018年に書いた『医療4.0』も今は書けなくて。
そのときの気持ちってそのときだけなんですよね。
このブログには、それこそ一番最初のブログは2017年7月で、
自分が何者でもなくて(今も何者でもないですが)、世間に全く知られていなかったときに書いた文章が残っています。
2017年はちょうど厚生労働省を辞めたときで、
京都府立医科大学から大学に戻ってきたら『学長補佐・特任講師&東京オフィス長』って言われていたのもなくなって、
途方にくれながら、自分の生き方を模索していたときでした。
収入も厚労省を辞めたのでゼロ。
臨床医のバイトをすることもできたのですが、それをして生活を安定させると、もう臨床医以外の道には進めない。
一念発起して、「医師としてビジネスで社会を健康にする」道を進むことにしました。
とは言っても、どうやって毎月の生活費などお金を稼げばいいのか・・・・
奥さんと2人の子どももいるし、貯金も厚労省のときになくなっていたので、あと100万円くらい。
最初に声をかけてくれたのはMRTとCureAppでした。
自分が何ができるかわからないけど、「一緒にやろう」と言ってもらえて、ガムシャラにやりました。
それこそ手も動かしたり電話したり資料を作ったり。
ガムシャラなこのときの日々があるから、今につながっていると思います。
そして、2022年。
2021年は新たな年のスタート、そして、2022年はいよいよ新たな時代の幕開けの年だと思っています。
今まで自分が蓄えてきたことを、一つの結果として社会に届けたい。
おそらく2023年は不況になって、2024年には海外に目を向けて、
2025年からは再び新しい時代が始まると思っています。
そんな未来、そんな2022年に向けて、2021年の残り2カ月は精一杯準備をしようと思います。
人生の中で今日が一番若い日。
始めるのはいつからでも遅くはないと思っています。
今日からリ・スタート。
一橋大学大学院のMBAになりました!
ここ20年で卒業生が653人のみ、年間で30人ちょっとの「金融戦略・経営財務MBA」の学位で、学位論文審査と最終試験という思いっきりハードな大学院のプログラムを送っていました。
卒業論文のタイトルは
「医療ベンチャーにおける起業家特性が資金調達に及ぼす影響」
です。
今回大学院に行って、金融業界の人だったり、一度どこかのMBAを卒業した人だったり、普段会うことのない将来の金融界や産業界を担うと言われている人と出会いました!
そしてそこで、自分が一番変わったのは意識です。
自分も医療界や産業界を担う人材になるべく、引き続き尽力していきたいと思っています。よろしくお願いいたします!!
【初期研修医からの質問】3年目からの研修は東京がいいか、地方がいいかに関して。
今日は一風変わったブログを。
自分が深夜につぶやいたこのツイートに対して、研修医の人からTwitterのプロフィール欄に載せていあるメールアドレス(hirokato.manage@gmail.com)にメールをもらった。
(※質問された方のために、一部設定などを変えています。)
東京は効率的だしスピードも速い。
— 加藤浩晃@医療4.0|医療AI・遠隔医療 (@HiroakiKato) 2020年3月20日
地方は流れてるスピードが違って、ゆったりしてる。
合理的に考えるとスピードが必要なんだけど、それだけじゃないんだよな。
「人間的」なところに目を向けるというか。
もらった質問はこんな感じ。
Q
田舎で研修医をしている〇〇と言います。国試の勉強では、加藤先生の眼科まとめでは非常に助けられました、ありがとうございました。
(略)
田舎も非常に合理的です。というのも、先の加藤先生のツイートにあった「スピード感」はあまりないですが、どんな医師でも絶対にある程度仕事ができるように、地雷を踏まないような仕事ができるように、教育がされるところがあると感じてます。
ただ、上級医の判断や技術というのはやはり一子相伝と感じていて、3年目からの就職先として、自分の大学に戻るか、専門医プログラムのタイミングで東京に出るのか非常に悩んでおります。
上記の質問に対して、こう返事しました。
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〇〇先生、自分のつぶやきに対してのメールありがとうございます。
>田舎も非常に合理的です。というのも、先の加藤先生のツイートにあった「スピード感」はあまりないですが、どんな医師でも絶対にある程度仕事ができるように、地雷を踏まないような仕事ができるように、教育がされるところがあると感じてます。
ここ、とても共感しています。
というのも、自分は福井県出身で、大学は浜松医大、
東京にはちょうど4年前に出てきただけだからです。
京都府立医大のときは眼科医がいない総合病院にバイトに行ったりして、その日は院内に眼科医が自分しかいないことも経験してきました。(手術の場面でも!)
早いうちから独り立ち(独り外来・手術)を意識した教育をされるという意味では田舎も「合理的」と言えると思います。
では、上記のように思っている自分が東京で感じていることを話します。
東京のメリットは「人」であり「情報」。
人から発せられる1次情報となる前の粗々の「0次情報」
東京ならではのメリットだと思います。
ただし、自分は「東京にずっと住む必要はないのではないか」
今年の2月から奥さんと子どもは神戸に引っ越していて、
地方で講演も呼ばれたりするので、全体として4分の1くらいは「リビング・シフト」を行っていて東京にいなくて地方にいる感じです。
今も東京でなく神戸からメールを返しています。
また、東京に3年目から行ったとしても、
自分は医師11年目で東京に行ったように、
おっしゃるように田舎も「医師教育の観点から合理的」
正解がわからないからこそ、
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質問をもらうと、なんとなく思っていることを言語化するタイミングをもらえていいな。
もっと気軽な形で色々と対話をしていく機会を考えたい。
【連載から】アフターコロナ時代に遠隔医療が大きく進む要因とは!?
今回はちょっと新しい取り組みをしてみようと思います!
実はクリニック向けの月刊誌「クリニックばんぶう」で、3年くらい前から
『デジタルヘルスの今と可能性』という連載をしています。
来月で第28回くらいなので、まあまあやっていて、その時々の旬の話題(自分が旬と思った話題)を自由気ままに書いているので、デジタルヘルスのトレンドを押さえられる連載になっていると思います。
ちなみに既刊の3月号(3月1日発売)では、2020年2月7日に中医協で出された診療報酬の答申で、特に遠隔医療やAIの領域がどうなっているかについて書いています。
今回の新しい取り組みというのは4月1日発売の4月号の内容から、ちょっとだけこちらに転載させてみようかと。
4月号は「アフターコロナ時代に遠隔医療が大きく進む要因とは?!」というタイトルで、
新型コロナウイルスが落ち着いた「アフターコロナ時代」のイメージと、3月5日に発表された診療報酬改定の注目点について書いています。
では具体的にはどのような内容が話されているか、一部掲載していみます!
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第28回「アフターコロナ時代に遠隔医療が大きく進む要因とは!?」
みなさん、コロナウイルスの影響はいかがでしょうか。政府からの小中学校の臨時休校の要請で、家に子どもがいる方々も多いと思います。企業で働かれている方は通勤がなくなり、リモートワークになっているのではないでしょうか。
先月の時点ではコロナウイルスの影響がここまで拡大するとは思っていなかったのですが、コロナウイルスの感染の報告が毎日のテレビからのニュースで報道されるたびに、世間での危機感が増幅されているように思います。リアルなコロナウイルスの疾患としてのリスク以上に、「コロナウイルスに感染した」という事実の方が強く人々の心に刻まれていて、各イベントの中止やディズニーリゾートやサンリオピューロランドの休館など、リアルのリスク以上にレピュテーションリスクを意識した対応が社会でなされているようにも感じます。
このような中で、否応なしに社会では対面ではなくネットを介したオンラインでのコミュニケーションに進んでいるように感じます。イベントの開催が中止されていても、オンライン配信は行ってそれをZoomなどのオンライン配信サービスが活用して見ることができたり、飲み会自体も「オンライン飲み会」で開催されていたりします。まだ“デジタルリテラシー”が低い人は対応中の状況なのですが、社会がオンラインコミュニケーション化している中で、「リテラシーが低い」という言い訳で逃げていた人たちもデジタル化に進まざるを得なくなっています。~(略)~
2月28日に厚生労働省の保険局医療課は、コロナウイルスに対しての臨時の事務連絡を出しています。定期受診をしている慢性疾患の患者に対して、医師が電話や情報通信機器を用いて診療して処方した場合に「電話等再診料」と「処方箋料」を算定できるようにしたものです。~(略)~
このような中で、3月5日に令和2年度の診療報酬改定が決定されました。~(略)~
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ぜひ上記の内容が気になった方は、クリニックばんぶうの購入や立ち読みで読んでもらえると!
あとちなみに、自分の医学誌での連載は、他に
『J-COSMO』(中外医学社)の「Dr.加藤のスタートアップ・ワクワクキャリア」があります!!